古川利意の絵日記 展 ―くらしを描き、のこす。開催のお知らせ

「古川利意の絵日記 展 ―くらしを描き、のこす。」

会期:2025年4月29日(火・祝)〜2025年11月30日(日)
開館日:土・日・祝
開館時間:10:00-17:00
会場:古川利意記念美術館「農とくらし」


「すでに消えてしまったものでも、思い出して絵で表現することができる。上手下手ではなく、資料として残したいという思いが絵を描かせた」*


古川利意はそう語り、晩年、日々の出来事や土地に息づく風習、人々との交流を、絵とことばによって丁寧に描き記しました。

そこに描かれているのは、特別な光景ではありません。祭りや峠道、畑の作業、仲間たちとのやりとり、ふとした日常の一場面。けれどその一枚一枚には、土地を見つめ続けてきた者だけが描ける、まなざしの深さと温かさが宿っています。

その筆跡は、失われゆくものを見送るようでいて、同時に、たしかな記憶の手紙を、次の誰かへと渡す営みでもあるのです。

本展では、2006年から2012年にかけて描かれた絵日記約350点の中から48点を「会津の文化や風習」「文化財調査と保護活動」「峠歩き」「古川さんと身近な人々」「日々のくらし」という5つの主題で紹介します。

絵日記に残されたくらしや生き方を通して、会津という土地、そして「描くこと」にかけた古川さんの思いがそっと語りかけてきます。


*「古川利意年賀版画集」出版:ふくしま本の森 2019年より引用


企画:古川利意記念館事業実行委員会
キュレーション:西尾 佳那
会場構成:小泉 立 (週末スタジオ)
デザイン:星 蒼来 
展示協力:新井 毱子、小野木 麗子、鈴木 一生、山崎 愛華
助成:西会津町活力あるまちづくり支援事業


古川利意 (ふるかわ としい) 

(作家・郷土史家, 1924-2020)

1924 年(大正13年)、福島県会津坂下町の生まれ。その生涯にわたって同地に暮らし、小学校・中学校・高等学校の教師を歴任しました。退職後は、遺跡の調査発掘、町史編纂事業、文化財の保護などに携わり、瑞宝双光章・地域文化功労賞をはじめとする数々の賞を受章・受賞されています。また、その傍ら、講演会や全国紙への投書などのほか、次第になくなりつつある会津地域の風物を絵や文章に記し続け、郷土の記憶を継承するために尽力しました。最晩年にいたるまで精力的に活動を続け、2020年に95歳で逝去されました。

アクセス・問い合わせ先

古川利意記念美術館「農とくらし」

〒969-4734 福島県耶麻郡西会津町奥川大字飯里字里道2246 

Google map

TEL|080-6019-0384 (代表 小野木麗子)

URL|https://ftmg.localinfo.jp/

Instagram|noutokurashi

開館日 | 土日祝日

開館時間 | 10:00~17:00

交通|西会津ICから約25分

駐車場|有り「茶房 石竹花」の駐車場をご利用ください。

※混雑緩和のため来館する際は事前にご連絡いただけると幸いです。

※平日ご来館希望の場合はお電話でお問い合わせ下さい。

※豪雪地域のため冬季は休館します。(12月〜4月下旬)

古川利意記念美術館「農と暮らし」

蔵を改修した奥山に佇む美術館

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